トゥルーマン・ショー

トゥルーマン・ショー [DVD]

トゥルーマン・ショー [DVD]

あらすじ
離れ小島のシーヘブンで生まれ育った、保険会社のセールスマンのトゥルーマンは、生まれてから1度も島から出たことがない。じつはシーヘブンはTVのセット。彼の生活は、生まれたときから24時間放映されており、彼の人生はTV番組になっていたのだった。
自分の知らない間に人生を演出され、世界中の人に見られていたトゥルーマン。人のいい笑顔の裏で、まわりの様子に疑問を感じ始め、とまどう主人公を演じたジム・キャリーが素晴らしく、ラストシーンは号泣必至。
オリジナリティあふれるストーリーで、現代の情報社会の歪みを切り取ったアンドリュー・ニコルの脚本、奇想天外な物語の中で、人間の傲慢さを描いたピーター・ウィアー監督の演出など、突出した才能が見事に結晶した傑作だ。(斎藤 香)
感想
生まれてから自分の人生を世界中に放映されつづけている男が主人公。彼の近所の人を始め、同僚、幼馴染、親、妻までもが俳優・女優だということに、彼は薄々気づき始める。ラストシーンで人に作られた人生の舞台から勇気を出して抜け出すシーンがよかった。
それにしてもジム・キャリーは三枚目役がホントにピタリと嵌る。その上二枚目キャラもこなせるし、ますます好きになってしまった。
ノア・エメリッチはどこかで観たことあると思ったらウインド・トーカーズに出てたのか。
そしてナターシャ・マケルホーン小雪に似ていると思った。
映画の主張はグングニルと同じかなーと思う。
必死に決められた人生を抜け出そうともがく主人公を、番組ディレクターがエキストラや舞台装置を駆使しして阻止する。これはグングニルの主人公が船に乗って海に出たのに、嵐が来てそれを阻止しようとする構図と同じ。
実際この映画でも主人公は最後にヨットに乗って海に漕ぎ出しているわけだし。
後は番組の途中に不自然な公告をはさんだり、こんな番組を平気でやってるスタッフと、それに耐え切れなくなって主人公に真実を教えようとする善人を対比させて描いているのは、現代の情報化社会と倫理観の欠如に警鐘を鳴らしているってとこかな。
こういうメッセージ性の強い映画は好きです。

評価:★★★★☆